2019年11月22日公開の「決算!忠臣蔵」は仇討ちへの道のりを予算面からアプローチした作品です。中村義洋監督により東京大学の教授・山本博文氏による著書『「忠臣蔵」の決算書』を実写化。
亡き主君の仇討ちを見事果たしたということで語り継がれる「忠臣蔵」。「忠臣蔵」の主人公とされるのは仇討ちのリーダー大石内蔵助(おおうちくらのすけ)。本作では堤真一さんが演じています。大石内蔵助の主君・浅野内匠頭(あさのたくみのかみ)は阿部サダヲさんが演じています。
そして、仇討ちなので討たれる敵役が存在します。「忠臣蔵」の敵役といえば、言わずもがな吉良上野介(きらこうずけのすけ)。
決算!忠臣蔵において吉良上野介は誰が演じたのでしょうか?その謎についてご紹介します。
※ネタバレ有りですご注意ください!
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目次
江戸城・松之大廊下で斬りつけが起こった背景
赤穂藩藩主・浅野内匠頭が幕府の重臣・吉良上野介に江戸城・松之大廊下で斬りかかり即日切腹&お家断絶。一方、喧嘩両成敗(喧嘩は両方処分される)が当時の武家の習わしであったにも関わらず、吉良への咎めは一切無し。これを無念を晴らすため家臣らが吉良へ仇討ちをしました。
吉良役にふれる前に、江戸城・松之大廊下で起こった事件の背景を少しご紹介します。
浅野内匠頭について
浅野内匠頭は赤穂藩藩主で5万石大名。江戸在留中は火消し大名として活躍しました。江戸城で吉良に斬りつけた際は饗応役(きょうおうやく)という京より江戸へ下向してきた使者の接待役を任されていた時でした。
吉良上野介について
吉良上野介は高家肝煎(こうけきもいり)として公式の場における礼儀作法を諸大名に伝授する職分の旗本(将軍直属の家臣)。石高は4200石。室町時代から続く名門・吉良家の末裔として生まれ、幼い頃から容姿に優れ、高家として礼儀作法の知識も豊富であったそうです。
高家は朝廷と幕府を取り持つ重要な役割。そして先にも記述した大名たちに儀礼や典礼を指導する役目です。高家肝煎は高家の中でも特に地位の高い名門が選ばれたそうです。
浅野内匠頭と吉良上野介の関係について
- 浅野内匠頭:大名/5万石/従五位下(じゅうごいのげ)
- 吉良上野介:旗本/4200万石/従四位上(じゅうしいのじょう)
石高は内匠頭が勝っていますが、官位は吉良が上でした。
江戸城内・松之大廊下で斬りつけが起こった際の2人の関係は、
- 浅野内匠頭:饗応役(接待役)
- 吉良上野介:高家肝煎(大名へ儀礼や典礼を指導役)
ということで、吉良は江戸で接待役を務めた内匠頭の指導役を務めていました。また饗応役は高家に指南料として高価な進物を贈らねばなりませんでした。
松之大廊下での事件が起こった実際の真相は不明なのですが、この際にトラブルになり結果 堪忍袋の緒が切れた内匠頭が吉良に斬りつけました。(賄賂が少なくて吉良から意地悪をされたとか、内匠頭が作法に疎く癇癪持ちだったとか、諸説あるよう)
「決算!忠臣蔵」で浅野内匠頭は阿部サダオさんが演じましたが敵役の吉良上野介は誰が演じたのでしょうか?
決算!忠臣蔵で吉良役のキャストは存在しない
ここまで浅野内匠頭と吉良上野介についてご紹介しました。共に忠臣蔵のキーパーソンであり物語には欠かせない存在です。
内匠頭は阿部サダヲさん、大石内蔵助は堤真一さん、じゃあ吉良上野介は?と思う方も多いかと思うのですが「決算!忠臣蔵」において、吉良上野介役の俳優は登場しません!
公式ホームページ内の人物相関図にも吉良役に写真が有りません。序盤に一瞬映る千葉雄大さんの写真はしっかり掲載されているのですが…。
敵役の吉良上野介がいない!?映画で明かされるゲストなのか??物語上、吉良が存在しない訳はないし・・・???
この点を劇場でストーリーを観て確かめてきた所、やはり吉良上野介役の役者さんは登場しませんでした。物語上で「吉良上野介」はもちろん存在し、名前は何度も出てきましたが映像でその姿は一度も写りませんでした。
「決算!忠臣蔵」物語で焦点を当てられたのは、仇討ちへの予算とその道のり。「予算達成エンターテインメント」とも宣伝されていました。そのため、松之大廊下での斬りつけ場面や吉良邸討ち入りの様子は殆ど描かれなかったのです。
決算!忠臣蔵を観た人の口コミ
おいら三河の民、もっと言うと吉良公は隣の殿様なんで今回の吉良さんは誰かなー?くらいの気持ちで見に行ったら
ワンカットすら出番がなかった!
・・・これはこれでありかもしれん…
本編は「予算」という概念がない人間に事を任せるとこうなる、的な感じで会計ごとに関わりつつある#決算忠臣蔵
— ハルさまの下僕 (@soldum6) November 22, 2019
友達が「決算!忠臣蔵」見たいと言っていたので一緒に行ったけど、めちゃくちゃ面白かった…………
討ち入りしない忠臣蔵(マジで吉良は一切出て来ない)なのに、こんなに面白いのはずるいと思いますwww
堤さん、兵庫県出身とあられて関西弁すごくうまかったです…………討ち入り、やめとこか!(笑
— 桂木リオウ (@sekigahara1600i) November 23, 2019
#決算忠臣蔵 主題がわかってるからずっとニヤニヤしてみてた。 と思ったら ここで泣かせるの。芸達者が多いから安心して内容に集中できる だからあえて 吉良は出さなかったかな。娯楽映画 面白い。
— むったー ☆ かしい (@KMyRS815) November 23, 2019
今日封切りの決算忠臣蔵観てきました。吉本スタッフ関西弁による忠臣蔵で、討ち入り松の廊下シーン詳細無し。外伝銘々伝的な要素無し。それでも最後緊迫感ある作りでした。吉良邸討ち入りが3/14命日にならない訳だわw pic.twitter.com/yMRNK6X2UX
— 9鉄 (@9_iron) November 22, 2019
『決算!忠臣蔵』見てきました!
時代劇や忠臣蔵の入口としてはとても良い作品だと思います。
私自信も「そんなにお金かかるんだ」的な出来事がいっぱい出てくるので、勉強になりました。が、
討ち入りシーンも吉良さんも無し!
“王道”の忠臣蔵が見たい人はTSUTAYAへ!— 奈良崎晃隆 (@narakou_1546) November 22, 2019
決算!忠臣蔵を観た私の感想
忠臣蔵のストーリーは子供の頃からドラマや映画で何度も観ていました。忠臣蔵を題材にした作品は数多く存在するので、詳しくは覚えていなくても大石内蔵助・浅野内匠頭・吉良上野介の名前や物語の概要なら説明できる人も多いのではないでしょうか?
そんな何度も観た忠臣蔵ですが、「決算!忠臣蔵」は討ち入りにかかる予算など今までと違った側面から忠臣蔵を知ることができて非常に面白かったです。
面白いと感じたのは、豪華な役者陣の演技もでした。特に主演の堤真一さんのコミカルな表現が流石だなと思いました。そして、終始クスッと笑えるポイントがあり観ていて飽きませんでした。
もう一人の主役・勘定方矢頭長助の岡村隆史さん。真面目に冷静に突っ込みを入れる様子が最初は「おどけないのかな?」と思ったのですが意外と素の岡村さんなのかなと思いました。岡村さんの息子役が鈴木央鹿くんなのはちょっと笑いました。
コミカルな堤さんと大真面目な岡村さんのバランスが好きでした。終盤前には泣かせる場面も…。
あと、濱田岳さんの役どころや演技もツボでした。終盤手前で江戸に向かう浪人をリストラする場面や内蔵助に遊郭に連れて行ってもらう約束に固執してる様子などいい味だしているな~とw
松之大廊下の詳細や討ち入り本番シーンは無くても(大石内蔵助たちの切腹シーンも)、吉良が登場しなくても物語としてしっかり成り立っていると思いました!
まとめ:決算!忠臣蔵で吉良役の俳優は登場しない
・決算!忠臣蔵で吉良上野介は存在するが吉良役の俳優は登場しないためキャスト無し
・多くの忠臣蔵作品に描かれていた討ち入り本番シーンもありません
・今までと違った側面から忠臣蔵を知ることができる作品である
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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